1 名前:
スフィンクス(埼玉県)[] 投稿日:2012/07/06(金) 10:34:18.94 ID:iduXuqobP ?PLT(12000) ポイント特典
sssp://img.2ch.net/ico/gikoneko_1.gif
面白さを決めるのは読者ではない
岩崎夏海
「週刊アスキー」の読者がTwitter上でこの雑誌は面白くないとつぶやいたら、同雑誌の編集者の人が「面白いか面白くないか決めるのはアナタではありません」と反論した。
すると、その当の読者やそれを見ていた第三者の間から、「面白いか面白くないのを決めるのは読者だ!」ということを言い出す人がたくさん現れて、話題になっている。
週刊アスキーの人に本の面白さを決めるのはお前じゃないと言われちゃった -
http://togetter.com/li/332698ここで一つはっきりさせておきたいのは、「面白さを決めるのは読者ではない」ということだ。これはもう、反論どころか議論の余地さえない既成事実である。
では、「面白さを決めるのは作者か?」というと、それも違う。実は、そのどちらでもないのである。
それ(面白さ)は、この世にすでにもともと存在している、先天的なものなのだ。
この世には、ピタゴラスの定理みたいに「面白さの公式」というのがあらかじめ在って、ゆるがせにしがたい。だから、読者か作者、どちらかがが決められるという問題ではないのである。
ただ、その先天的に存在している面白さの指標(公式)というものは、数学のようになかなかスパッと割り出せるものではない。
もっと茫洋としていて、幻のように掴んだと思ったら離れていく捉えがたいものだ。
そこで、作者の正しい態度というのはただ一つ、その先天的に存在する面白さの指標を可能な限り見極めていく、ということだ。
そして、その捉えられた範囲の面白さの指標に則って、作品を作るということである。
そうして読者も、それを評価する際には、自分の好き嫌いや感情でしてはいけないのである。
読者もやっぱり、この世に先天的に存在する面白さの指標に則って、その作品を評価しなければならない。批判というものは、全てこの文脈でなされるべきなのだ。
ただ、ここで一つややこしいことがある。それは、読者の評価というものには、作品の面白さとはまた別に、「満足したかしないか」ということがある。
そして、顧客として満足したかしないかを決めるのは、もちろん顧客自身だ。しかしそれは、面白いか面白くないかとは、また別の話なのである。
http://blogos.com/article/42575/