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Amazon売り切れ、“難民”発生。でも重版なし――“余ってる”のに品薄になるマンガの流通ジレンマ   

1 名前:@@@ハリケーン@@@φ ★[] 投稿日:2012/09/09(日) 04:41:29.45 ID:???
今回は『マンガのレビュー・情報サイト ネルヤ』さんからご寄稿いただきました。

■Amazon売り切れ、“難民”発生。でも重版なし――“余ってる”のに品薄になる
マンガの流通ジレンマ

マンガや書籍は店頭にない場合、書店から注文することができる。これは昔からある
方法なので利用したことがある人も多いだろうが、ご存知のとおりすべての作品が必ず
手に入るわけではない。

22日、こうしたマンガの流通と在庫をめぐる問題がTwitterの書店員やマンガクラスタの
間で話題になった。

■TLで話題に上がった「市中在庫」とは何か?

書店で注文しても入荷できないというとき、いくつかのパターンが考えられる。代表的な
のは、いわゆる「絶版(=品切れ重版未定)」。出版社にもすでに在庫がなく、かと
いって重版する(新たに作品を作る)予定もないので手に入らないというケースだ。

だが、商品はあるのに手に入らないということもある。たとえば、「市中在庫」が多すぎ
る場合だ。

「市中在庫」というのは、書店にある在庫のこと。日本の場合、一般的に本が店頭に並ぶ
とき、出版社から委託販売されている形になり、売れなかった場合は(さまざまなルール
はあるが)原則として出版社に返品できる。つまり、出版社から見れば、店頭に並んで
いる作品でも、売れていなければ在庫と同じなのだ。

そのため、一部の書店で売り切れていても、大型書店などに大量に単行本が残っている
(市中在庫が多い)場合、注文が入っても重版を行わず、書店からの返本を待って再配本
というケースは実際多い。だが、その結果、読者が読みたいときに作品が届かないことは
起きてしまう。

また、TLでは「出版社にはあるが、取次(本の流通業者)に在庫がないというパターン」
も挙げられていた。出版社は印刷した本を、すべてひとつの取次に渡しているわけでは
ない。複数ある取次サイドはそれぞれに預かる本の数を決めており、ある取次には在庫が
あって、別の取次には在庫がないということもありうる。また、出版社に在庫があっても
、取次が持っていないこともある。

書店は取次だけでなく、出版社に直接注文をすることももちろんできる。だが、出版社に
よって追加注文のシステムもさまざまで煩雑であるため、書店によっては取次とのみ
やりとりをしている店舗もあるようだ。こういった店舗の場合、出版社に在庫があっても
「入荷なし」となる場合があるだろう。

ソース:ガジェット通信
http://getnews.jp/archives/248066

(つづく)


2 名前:@@@ハリケーン@@@φ ★[sage] 投稿日:2012/09/09(日) 04:42:25.07 ID:???
>>1のつづき

■Amazonでは売り切れ、でも実売は……

こうした流通のミスマッチ問題は、しばしば話題になることがあり、場合によっては
流通システムや出版社、取次への批判に直結することも多い。「取次の配本がバカだから
」「出版社がいつまでも重版しないから」といった論だ。

こうした批判はある面では間違ってはいない。出版社は読んで欲しいと思っており、
読者は読みたいと思っているのに、商品が届かない。これは小売業にとってもっとも
不幸な状態であり、本来であれば絶対に避けたいことだ。

出版社や取次は基本的に「見つからない!」という声に対して謝るしかない。だから、
いっそう読者や作家からすれば怠慢に見えてしまう。だが、彼ら自身も届けられない
ジレンマに苦しんでいる。

たとえば、市中在庫の問題。出版社の人間に聞くと、こんなケースがよく起こっているという。

100冊の本があったとして、それを大型書店に50冊、中小規模書店に2冊ずつ合計25店舗に
分配。結果、大型店では50冊中20冊、半数の小規模店で売り切れ、残り12店舗で各1冊売れた。

これは一見悪くない数字だ。売り切れている店舗も多いので、そのエリアの読者は「
足りない」と感じるし、書店からの追加注文も入る可能性は高い。しかし、計算してみる
と、実売率は「20+26+12」でわずか58%。4割以上が“余っている”状態だ。

発売直後の動きならともかく、ある程度の期間をかけてこの数字なら、出版社としては
重版できないのが実情だという。もちろん、リスクを冒して重版することで、店頭で
火が付き、ヒットにつながる可能性もあるだろう。だが、ますます在庫が増え、重版する
ことで赤字になっていく可能性の方が高い。かといって、市中在庫がすぐ返ってくるわけ
でもないので、エリアによっては品薄感が続くし、中小書店の売りたいのに売れないと
いう不満も高まる。出版社にとって返本はイヤなものだが、市中在庫が偏っているとき
などは「むしろ返本してほしい」と思っていることもあるようだ。

これはAmazonなどでも同じ。「Amazonで売り切れが続いている」という場合も、実は
実売30%程度なんてこともあり得るという。毛細血管のように張り巡らされた書籍の
流通は、一部だけ見てもそれが全体像と一致するとは限らないわけだ。

さらに、意外と論点として挙げられないが、返品、再配本のコストもバカにならないと
いう。再流通させるコストだけでなく、「改装費」もある。何度も店頭に並び、流通を
繰り返せば新品の本も傷んでくる。これをキレイにし、カバーを掛け替えたりするのが
本の改装。ケースバイケースだが、こうした再配本を3回も行うと利益がなくなるという
出版社もあるという。

(つづく)


3 名前:@@@ハリケーン@@@φ ★[sage] 投稿日:2012/09/09(日) 04:43:19.36 ID:???
>>2のつづき

■商品であり、販促ツールでもある本

なら、もっと均等に近くなるように配ればいいとも思えるが、なかなかそうもいかない。
本という商品は、たぶんちょっと特殊なものだからだ。

たとえば、洗剤やお菓子であれば、店頭以外のメディアで大々的な広告を打つモデルが
一般的だ。が、刊行点数(商品の種類)が多い出版では、そういうモデルはほとんど
なく、多くの人が店頭でその存在を知る。つまり、本は商品であると同時に、それ自体が
販促物に近い側面も持っているのだ。

均等に近い配本にして、数冊程度ずつ入荷しても、書店で大きなスペースは確保できない
。1冊や2冊だと、最初から棚刺し(表紙を見せるように置く平積みでなく、本棚にささっ
て背表紙しか見えない状態)になってしまい、ほとんど目に止まらない状態になる。

こうなると1冊入って1冊残るというパターンが多くなる。その店舗では実売0%だ。2冊
入った書店で1冊売れても50%、3冊入って2冊売れてようやく60%オーバー。

一般に本を全国の書店に行き渡らせるには1万部前後必要になるといわれている。最初
から数十万部、数百万部と印刷されるヒット作はいいが、多くの作品はそんなに刷られる
ことはない。少部数の作品になれば、初版数千部というのもザラだ。そもそもすべての
書店に1冊ずつ配ることもできないわけだ。この状態で少部数ずつ配本するのはむしろ
自殺行為に近い。結果、一部の書店に本が集中し、「あるのに手に入らない」市中在庫
問題が起こったりする。

■“難民”になったらどうすればいい?

では、我々読者がきちんと欲しい作品にリーチするにはどうすればいいだろう?

流通システムの改善というのはもちろん課題としてあり、たとえばどこに何冊あるかが
いつでもわかるデータベースを作るというような案が出されることがある。が、現実問題
として街の本屋さんから大手チェーンまでを横断するシステムを一括で導入するのは、
なかなか難しい部分がある。配本数の最適化も何十年と試行錯誤を繰り返しながら進んで
きたのが今の状態で、今後も少しずつ変わっていくしかないだろう。

読者ができることとして一番確実な方法のひとつは予約だ。欲しい本は事前に書店で
予約して、確保しておく。

とはいえ、いつどんな作品が出るかを詳しく把握している人はそう多くないだろう。
発売日以後であれば、書店の在庫検索を使うのも手っ取り早い。ジュンク堂や紀伊國屋
書店など、オンラインである程度の在庫状況を知ることができる書店もある。

近隣にそういった書店がない場合は、e-hon*1を使う手もある。これは取次のトーハンが
運営しているサイトで、注文すると近くの書店に本が届き、受け取ることができるという
もので、いわば、書店での注文を自分でできるサービスだ。在庫さえあれば2日以内に
出荷され、書店で受け取るなら配送料もゼロ。利用している書店で注文ができないときは
、こちらで在庫を探してみるのも手だ。

(つづく)


4 名前:@@@ハリケーン@@@φ ★[sage] 投稿日:2012/09/09(日) 04:44:10.18 ID:???
>>3のつづき

*1:e-hon
http://www.e-hon.ne.jp/bec/EB/Top

マンガ、書籍の流通は複雑で難しく、著者、出版社、取次、読者などの間で批判や対立が
起こることも多い。仕組みの抱えるジレンマを理解することで、全体が協力して改善に
向かうこともできるのではないだろうか。

【08/23追記】

取次が運営しているサイトとして、ほかに日販のHonyaClub*2というサイトがあるという
情報をいただきました。
直販、書店への取り寄せ、 在庫確認などができるようですので、参考までに追記させて
いただきます。

*2:HonyaClub
http://www.honyaclub.com/shop/default.aspx

執筆: この記事は『マンガのレビュー・情報サイト ネルヤ』さんからご寄稿いただきました。

-以上-



5 名前:名刺は切らしておりまして[] 投稿日:2012/09/09(日) 04:45:43.39 ID:/j9q7s/u
>>1
読むのがめんどくさいw


6 名前:名刺は切らしておりまして[sage] 投稿日:2012/09/09(日) 04:51:21.12 ID:hUUEiybf
>>5
amazon「客来なきゃどうせ売れないだろ?場所は用意してある。お前らもマケプレやろうぜ!」
amazon「ただしお前らにお鉢が廻ってくるのは俺らの在庫が無くなってからだがな!」
書店「ぐぬぬ…」
まさに外道


12 名前:名刺は切らしておりまして[] 投稿日:2012/09/09(日) 05:03:54.90 ID:b/Ju97es
>>6
それにプラスしてショバ代もとられるからなw


9 名前:名刺は切らしておりまして[] 投稿日:2012/09/09(日) 04:57:18.64 ID:8YTRr2iq
結論:電子書籍

ってことか…


13 名前:名刺は切らしておりまして[sage] 投稿日:2012/09/09(日) 05:05:35.24 ID:FS0d8gp3
>>1
流通がアホで売れてるのに他店に融通できないって話だろ
こりゃ流通元締めがアホのままだろ
POSでも入れりゃちったぁ楽になんのに
ホント
難民作ってるのはアホの元締めのアホなんじゃねーの
さっさと潰れて新しい組織になった方がいいだろこれ
木材資源の無駄だ


14 名前:名刺は切らしておりまして[sage] 投稿日:2012/09/09(日) 05:07:45.97 ID:AwEWjMX7 [1/2]
本屋まわって探せばすむじゃねえかよw


142 名前:名刺は切らしておりまして[sage] 投稿日:2012/09/09(日) 09:58:51.95 ID:cm36IHhf [1/4]
>>14
実際そうなんだよね
チェーン店なら売り切れでも支店同士でやり取りしたり近隣店舗を案内できる
Amazonじゃなきゃ買えない本なんて滅多に無いよ
Amazonで無いだけで品切れでも無いのになんか喚き過ぎ
一時期の品切れなら書店で予約しておけば確実に確保しておけるのに


15 名前:名刺は切らしておりまして[sage] 投稿日:2012/09/09(日) 05:08:28.24 ID:oW75QGqP [1/2]
ここまで書かれて「本を輸送するのもただじゃない」とわからないとかおまえら大丈夫か


20 名前:名刺は切らしておりまして[] 投稿日:2012/09/09(日) 05:23:13.38 ID:oMOS9Wsx [1/2]
>>1
長々と書いてるが、それって本に限らんだろ。
あそこにはあるけど、ここには無いなんて状況は。
他の商品と違うのは委託販売って点か・・・
全部買い切りにして小売がリスクを負えば生産側はもっと簡単に刷れるんじゃね?


41 名前:名刺は切らしておりまして[] 投稿日:2012/09/09(日) 06:28:43.60 ID:bRDd/V6w [1/2]
電子書籍にすれば……は置いておいて
在庫管理くらいしているだろうから
データをネットに上げればいいだけではないのか。

いつ、どこに、何があるか分からないってひどいだろ。


45 名前:名刺は切らしておりまして[] 投稿日:2012/09/09(日) 06:44:43.51 ID:y4MSXqWy
>>41
ある程度の規模の書店はPOSが入っているから
実売や在庫は問屋からは丸判りだよ
どこに何があるのか判らないってのは嘘


75 名前:名刺は切らしておりまして[sage] 投稿日:2012/09/09(日) 08:07:37.33 ID:u4aDcmyS
市中在庫とかいっても、取り次ぎに帰ってきたら書店に並んだ本は毀損本扱いで
もう再度小売りに流すわけにはいかないのにね。何言ってるんだろう。


372 名前:名刺は切らしておりまして[sage] 投稿日:2012/09/18(火) 09:15:53.82 ID:qChF70lr [1/4]
>>75
>市中在庫とかいっても、取り次ぎに帰ってきたら書店に並んだ本は毀損本扱いで
>もう再度小売りに流すわけにはいかないのにね。何言ってるんだろう。

出戻り本はすぐには廃棄されないぜ。
カバー交換して小口研磨してまた新品として棚に並べる。
最近の客には研磨本は評判悪いので毛嫌いされて棚ざらしのまま売れ残るww
ち~ん。


100 名前:名刺は切らしておりまして[sage] 投稿日:2012/09/09(日) 08:59:35.48 ID:GMBkXnHj [2/2]
買い逃した本を書店ハシゴして探し回るのも楽しいものなんだけどなw


119 名前:名刺は切らしておりまして[] 投稿日:2012/09/09(日) 09:35:39.75 ID:tB8DzON2 [1/5]
なぜ本が大好きな昔の人間は
欲しい本が手に入らない事に対して取次に文句を言わなかったのか
書店の人間を怒鳴って満足したから今の有様で
書籍流通が20年前のレベルで止まったままなんだ


144 名前:名刺は切らしておりまして[sage] 投稿日:2012/09/09(日) 10:08:10.93 ID:lACA1sz/ [1/3]
以前よりも大きな書店が優遇されているから
書店による偏りが大きいような。


152 名前:名刺は切らしておりまして[sage] 投稿日:2012/09/09(日) 10:27:24.24 ID:cm36IHhf [2/4]
>>144
大書店は実績配本も大きいし指定配本も有る程度は効く
コミックは刷り数も多いから小店舗でも最低限は配本されるけど確実になら大書店だね

でも客が集中して売り切れ駅ナカの小さい本屋に在庫ありとかもよくあること






元スレURL:http://anago.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1347133289/
関連記事


[ 2012/10/16 00:41 ] 出版・書店関連 | TB(0) | CM(8)
毎月上旬来月発売予定の新刊の羅列見て調べながら予約しまくってるけど難民だよ
碌に情報ださない上にちょっとでも見逃すと光の速さで手に入らなくなる
全雑誌購読するか全単行本購入するしか道がねえ
[ 2012/10/16 03:31 ] [ 編集 ]
雑誌は付録や特集で普段買わない人が買ったりするから、年に数回単発で買うなら定期購読に踏み切った方が安全。

単行本は尼がだめなら駅周辺ハシゴしつつ都心部に移動して大型ハシゴかな。
今のところはこれで事足りてる。
楽天は問題外w
[ 2012/10/16 04:25 ] [ 編集 ]
岩波文庫は買い取りだから絶版本が小さな書店に置いてあるパターン多いって聞いた
[ 2012/10/16 05:28 ] [ 編集 ]
データ上の在庫と実際棚にある在庫が違うなんて書店では常識
毎年万引きが高級車買えるぐらいの金額で出てるし
立ち読みした本を他の場所に戻されたり、酷い時はかごごと店の外に捨ててあったりする
データベース作れば万事解決とはいかない
[ 2012/10/16 17:13 ] [ 編集 ]
複数店舗まわれよ。
田舎者は街まで出な。
[ 2012/10/17 05:39 ] [ 編集 ]
極論だなぁ。

記事のように配本とかする側は自分たちの儲けの事もあって、
なるべく読者が1店舗めで商品を見つけ、且つ無駄なく分配できるように努力しているんだけどね…

「読者が複数店舗まわれ」なんて考え方が通るなら、出版としてはめっちゃ楽なんだろうけど、
実際には機会損失が今よりも嵩むだけだからな。
[ 2012/10/17 21:19 ] [ 編集 ]
Amazonは大取次は抑えてるから、トーハン日販大阪屋あたりの在庫はさらえるはずだよ
ただ漫画はとにかく大量に刷らないと価格の問題がでかいからなぁ
[ 2012/10/22 16:49 ] [ 編集 ]
気の利いた書店はネットで店内在庫チェック+取り置きができるので、
結局そこを利用する頻度があがるわ。
疲れた仕事帰りに本屋探してまわるなんて惨めなまねできるか。
[ 2012/10/23 22:53 ] [ 編集 ]
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