1 名前:
アジアゴールデンキャット(愛知県)[] 投稿日:2013/03/22(金) 22:37:28.75 ID:UxWYI/Gl0 [1/9]● ?PLT(12073) ポイント特典
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『立花隆の本棚』新刊超速レビュー【HONZ】
レビュアー:成毛 眞
『ノンフォクションはこれを読め!?HONZが選んだ150冊』、『面白い本』と立て続けに「本の本」を出版してきたHONZだが、
この「本の本」には驚いた。なんと本文650ページ、うちグラビア写真188ページ、厚さ5.2センチ、重さ875グラムで3000円なのである。
1グラム3.43円。1ページ4.6円だ。これで「知の巨人」立花隆の本棚をじっくり見せて貰えるのだからまさにお買い得だ。
本書の制作にあたってははまず写真が撮られた。しかも書棚1段1段をレーザー墨出し器を使って計測し、
精密撮影したうえで全景を合成するという、非常に手間のかかるマニアックな手法で撮影された。
あまりに膨大な蔵書のため、1万回にわけて撮影されたという。1カットに20冊が写り込んでいるとして、その数20万冊。
御年72歳の立花隆が1歳から本を読み始めたとして(たぶん読み始めたのだと思う)毎年2800冊ほどの本に目を通したということになる。
1日にして8冊弱である。
で、その写真を見ながら立花隆が語り起こしたのが本書なのだ。有名なネコビルの1階を第1章とし、
その後ネコビルの2階、3階、地下1階と2階、階段、屋上、3丁目書庫+立教大学研究室の7章建てだ。
ネコビル1階の第1章には40弱の小見出しが立てられているのだが、そのなかから少しだけ書きだしてみよう。
「日本近代医学の始まり」「分子生物学はこんなに面白い」「フロイトはフィクションとして読む」「古本屋の商売」「嘘が面白い」
「ブッシュの1日」「中国が原発大国になる」などなど、HONZの方向性が間違っていなかったことを証明できそうな羅列である。
立花隆の語りは本を1冊づつ説明するというのではない。テーマ毎に集積してある本を眺めながら、それに関連する薀蓄を尽くす。
しかも、その間にグーグルによるテキストのデータ化と紙の本の将来予測やら、政治・経済の本は玉石混交だが圧倒的に石が多いことやら、
自身の執筆スペースやらについても語っているため、本好きにとっては格好の読み物に仕上がっているのだ。
(>>2以降に続く)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/351882 名前:
アジアゴールデンキャット(愛知県)[] 投稿日:2013/03/22(金) 22:38:09.91 ID:UxWYI/Gl0 [2/9]
>>1の続き
これだけの厚みがあっても、読み通すには時間がさほどかからないであろう。本書の読み方のおススメはポストイット付箋を
表紙の見返しにつけておき、気になったところにどんどん貼り付けおくことだ。これからの買い物に役立つであろう。
1ページ目から読み進める必要もない、面白そうなテーマを選んで読んでも良いはずだ。トイレに置いておいて、ともかく写真を眺めるだけでも良い。
重いのだがバカンスに持って行って、海辺のパラソルの下で読むにもじつに向いている。
帯には「圧倒的な知の世界」とあるが、お気軽に手にとって日常のなかで楽しめる読み物であると、あえて言っておきたい。
厚みはあるがけっして本棚の飾りでは終わらない本だ。えっ?立花隆では敷居が高いって?
そんな方はとりあえず『ノンフィクションはこれを読め!』か『面白い本』をどうぞ。
『立花隆の本棚』
著者:立花 隆 写真:薈田 純一
原書房 / 定価3,150円(税込み)
◆ 内容紹介
知の巨人、立花隆驚異の蔵書を書棚ごと撮影して紹介。どんな本がどのように並べられているのか。蔵書にまつわる興味深い話も満載。
http://gendai.ismedia.jp/mwimgs/6/7/150/img_67e147e7b87d393f0e9d748971979db639042.jpg立花隆の書棚の写真(ほんの一部)
ネコビル(立花隆の仕事場兼書庫)
http://nekojarasikou.up.seesaa.net/image/SBCA0258s.JPG