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ライトスタッフ◎φ ★[] 投稿日:2012/03/13(火) 15:41:05.43 ID:???
「いきなり文庫」とうたって文庫で新作小説を刊行するスタイルが広がっている。
人気作家の作品は単行本を経て文庫化するのが常識だった出版業界。
なぜ「いきなり」なのか。
■単行本より早く出せる
年頭、都内の書店に、東野圭吾『歪笑(わいしょう)小説』(集英社)が平積みで
並んでいた。緑色の帯に「いきなり文庫!」の赤いロゴマーク。集英社は文庫創刊
35周年にあわせてロゴマークを作り、「いきなり文庫」に力を入れている。
通常、雑誌などの連載は単行本として出された後、3年ほど経て文庫化される。
シリーズ前作『黒笑小説』は単行本で1680円。今回は月刊誌「小説すばる」
掲載の短編12話を、単行本化せず文庫で出した。お値段は650円。瀧川修編集長は
「より早く、多くの読者に手にとってもらいたいと東野さんの要望があった」と説明する。
そもそも「いきなり文庫」の火付け役が東野圭吾。2010年、実業之日本社文庫創刊
の目玉として出された『白銀ジャック』だ。8日間で、当時の史上最速累計80万部を
記録したと言われる。岩野裕一文芸出版部長は「創刊と作品の力に『いきなり』の
インパクトが加わり、大きな話題になった」と話す。文庫から約1年後の昨秋になって
単行本を刊行。単行本から文庫化という流れを逆転した。
講談社は昨年、宮部みゆきの『おまえさん』を単行本と同時に「いきなり文庫!」と
うたい文庫も刊行。シリーズ前作から、今回の刊行までに間が空いてしまったことが
大きな理由だという。雑誌のインタビューで宮部は、「お待ち頂いた読者の皆さんに、
お詫(わ)びの気持ちを込めたいので、単行本ではなく、文庫でお届けしたいと提案した」
と語っている。
●書店には「いきなり文庫!」のオビがついた文庫が並ぶ
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http://www.asahi.com/culture/intro/TKY201203120422.html