1 名前:
焙煎特派員φ ★[sage] 投稿日:2013/10/02(水) 05:44:47.91 ID:???0
新聞記者らしく徹底した現場主義で作品を書き続けた作家の山崎豊子さん(享年88)。
不条理を許さず、世間が目を背ける対象に鋭く切り込み、大学病院の腐敗を描いた「白い巨塔」(1965年)、
中国残留孤児の半生を描いた「大地の子」(91年)など命がけの作品を数多く送り出した。
その徹底した精神は最後の作品となった週刊新潮の連載まで貫かれ、まさに「小説の鬼」だった。
毎日新聞社の学芸部に勤務していた当時、上司の井上靖氏に刺激を受けて作家の道を歩んだ山崎さん。
「白い巨塔」を契機に「社会派作家」という肩書が定着した。だが、
「弱い立場の人を見過ごせない、不条理を許せないという元来の性格が、たまたま社会的テーマに広がっただけ」。
この“勲章”を本人は、やや不本意だったというから興味深い。
揺るがぬ精神に裏打ちされた作家魂は最期まで貫かれ、8月に始めた週刊新潮での連載小説
「約束の海」の第1部(20回分)を書き上げていた。
「約束の海」は旧海軍士官の父と海上自衛隊員の息子を主人公に、戦争と平和を問う大河小説。
現在、第6回まで掲載されており、新潮社広報宣伝部によると、20回まで連載を続けるという。
晩年は原因不明の痛みに苦しみ、筆力が弱ったのを書きやすい筆ペンに換えて執筆を継続。
同部は「(山崎さんの)執筆の意欲は最後まで衰えておられなかった」などとコメントした。
山崎さんの死因などについて、同部は「心不全で9月29日未明に入院先の病院で亡くなった」と明らかにし、
同30日午後、堺市の自宅を弔問に訪れた新潮社の関係者は「眠るように亡くなったと聞いている」と話した。
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20131001/dms1310011208012-n1.htm